東北大震災 郡山市民の視点 本文へジャンプ
被災生活の状況[報告者:キヨノ ken_chaos@yahoo.co.jp] ツイートする
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2011年06月28日(火)
ステンレスのワイヤーデッキブラシを購入
 新たな試みとして,毛がステンレスワイヤーでできたデッキブラシを通販で購入.まだ,除染の効果は試してないが,効果があれば,報告したい.
 最近は,雨が多いので,この雨をなんとか除染に利用できないかと考えている.雨の日に,洗剤とデッキブラシで道路を磨けば,表面の放射線量は多少は減少すると思う.磨いた後は,ワイパーで汚染水を側溝へ.

2011年06月24日(金)
1ミリシーベルト以上の学校で授業をしないよう仮処分申請(報道メモ)
 福島県郡山市の小中学校に通う児童と生徒の父母が、郡山市に対し、1年間の積算被ばく線量が1ミリシーベルト以上の場所で授業をしないよう求める仮処分を福島地裁郡山支部に申し立てた。

2011年06月21日(火)
3月11日には大阪もゆれた
 大阪にある大学でセミナーの講演をするため出張.大阪は暑かった.震災の話をしていると,3月11日には,大阪も長い時間ゆれたそうだ.そんな規模の地震だったのだと,その大きさをあらためて感じた.

2011年06月17日(金)
保育施設に配布された放射線量計は期待外れ
 原発事故後,時間が経過するごとに放射能汚染への不安は高まっているようにも感じる.小さな子供を育てる親であれば,不安や心配は一層深い.しかし,つい最近まで,私立の保育施設などへは,文科省や県や市からの放射線量計の配布がなかった.
 そんな中,先週,福島県内のすべての保育施設に放射線量計が配布され,今週から保育施設での生活中の放射線量の測定がはじまっている.線量計配布の目的は,生活中に受ける放射線の積算量を推定すること.配布された線量計には,放射線の積算量だけでなく,放射線の強さも測る機能がある.ここでいう,「放射線の強さ」とは,毎時マイクロシーベルトで発表されている値のこと.これまで,放射線の測定器をもっていなかった保育施設では,これで,施設内での放射線の強さが測れるようになると期待していた方も多かった.
 しかし,今回配布された放射線量計の測定単位は毎時ミリシーベルト.最小の値が毎時0.001ミリシーベルト(=毎時1マイクロシーベルト)になっている。したがって、毎時1マイクロシーベルト以下の値は測ることができない.線量計配布のニュースを知った保護者から,施設内のでの放射線の状況を聞かれても,積算の値しか答えることができない.屋外であれば,毎時1マイクロシーベルトを超えることも珍しくないので,ある程度測定可能だが,そんなことをしたら,保育施設での積算量が高くなり,保護者の不安を煽ることになってしまう.
 今回の線量計の配布が,保護者の不安を和らげるように働けばよいのだが.

2011年06月14日(火)
児童福祉法の精神を忘れてはならない
 児童福祉法のはじめには,
「すべて国民は、児童が心身ともに健やかに生まれ、且つ、育成されるよう努めなければならない。」,
「すべて児童は、ひとしくその生活を保障され、愛護されなければならない。」
とあり,次に,
「国及び地方公共団体は、児童の保護者とともに、児童を心身ともに健やかに育成する責任を負う。」
とある.
 現在,郡山市内の多くの保育施設で,屋外活動が安心して行えない状況がある.子供たちの心身の健やかな成長のために,屋外活動や運動は不可欠である.しかし,私を含めて多くの市民,国や地方公共団体は,子供たちを屋内に閉じ込めるような状況を許している.
 また,子供たちが受ける放射線量の低減策についても,地方自治体では公立優先,対処法の平等が優先され,結果として,民間の保育施設の放射線量が高い傾向になっている.
 市民は,不安に耐えながら,我慢の生活を送っている.このような生活を子供たちにも押し付けることが,児童福祉法の精神に照らして許されるのだろうか.我々の気持ちを,押し殺してしまうことは,子供たちの健やかな生活にはつながらないと思う.時には,怒ることも必要だ.
 「怒りたいけど,誰にぶつければ良いのかわからない」という市民も多い.児童福祉法で,児童の育成について責任を負っているのは誰かを読み取ってほしい.

2011年06月09日(木)
表土除去による放射線量低減策を実施
 夕方,ある保育施設で,室内の放射線量低減に取り組んだ.室内の放射線とはいえ,作業は室外.室内で観測される放射線のほとんどは,外の地面からきているので,部屋の裏手にある裏庭の土を建物から遠ざけた.
 わたしは,20歳のころ工事現場でアルバイトをしていたことがあるので,ショベルを使った作業には多少自信があった.しかし,現在,私の仕事はコンピュータをつかった研究やデスクワークが中心.手に何か持つとしても,講義のときのチョークくらい.40歳目前の体にはさすがにきつかった.
 2時間ほどの作業後,室内の放射線量は40%減.やったことは単純で,3メートルほどの幅の裏庭で,建物側の2メートル幅の土を建物から遠ざけただけ.理論的な計算では,50 〜 60%は低減すると予想していた.しかし,地面の汚染が思ったよりも深い場所まできていたので,建物側の汚染を十分には取り除けなかった.それでも,最初の1/5〜1/8の汚染レベルに下げた.1/10以下にできれば,理論予測の通りになったと思う.
 今回は汚染が強い一部の場所で対策を施したが,施設の周囲全体に範囲を広げ,室内の放射線量を下げていきたい.他の認可外保育施設でも,連絡をいただければ協力させていただく.

建物側の土を外に移せば,室内の壁側の放射線量は減少する.


2011年06月06日(火)
11箇所の保育施設で放射線測定,3施設で除染作業
 今日までに,11か所の施設(私立幼稚園5か所,認可外保育園6か所)の放射線量を測定し,3か所で除染の手伝いをした.最近は,熱い日が多いので,除染作業には結構体力を使う.今まで,レベル8だった私の肥満度が,ついにレベル7に減少.ウエストサイズが小さくなったので,ズボンのずれ落ちが気になるようになった.みなさんも,除染ダイエットをしてみませんか.

郡山市,校庭の基準を毎時1マイクロシーベルトに(報道メモ)
 郡山市では,校庭,園庭などの表土除去作業が,多くの施設で実施されている.最近の市の基準は毎時1マイクロシーベルトで,この値を超える校庭を対象に表土除去を実施しているそうだ.これは,大変ありがたい取り組み.
 しかし,現在,室内でも毎時1マイクロシーベルトを超える施設がある(まれにだが).自治体は室内での放射線量を測ろうとはしていない.使わない園庭と,0歳児を含む幼児がいる室内とどちらの対策が優先されるべきか.冷静に考えてもらいたい.

2011年06月03日(金)
千葉のホットスポット,保護者の不安高まる(報道メモ)
 千葉県内で,放射線量が比較的高い地域(ホットスポット)が報道されている。とはいえ,高くても地面から50cmの位置で毎時0.5マイクロシーベルト。この程度の値でも,保護者が市役所へ押しかける状況に。
 郡山市では,室内でも千葉県のホットスポットよりも高い放射線量になることは珍しくない。このような状況を見ると,全国で行きたくない県の第一位がどこであるかは,察しがつく。

2011年06月01日(水)
保育施設前道路の除染作業
 夕方,郡山市菜根にある認可外保育施設の除染作業。ブラシ,高圧洗浄機,バキュームクリーナーを使い2時間ほど作業。道路上の放射線量が40%(1マイクロシーベルト/時)ほど減少。道路に面した室内壁側では,10%ほど減少。
 このように,建物周囲の地面を除染すると室内の放射線量を低減させることができる。とはいえ,室内の放射線量を半減させるためには,まだまだ道のりは長い。

2012年05月31日(火)
バンド名
 半分冗談のバンド活動だが,募集中のバンド名について,多少はご意見をいただいている.「KENZ」とか,「阿武隈川'S」とか,「線量率気にし隊」とか.これはこれで,退屈しのぎになるので,もうしばらくひっぱっておく.

2011年05月29日(日)
観光地の放射線量を測定
 福島県西部の自治体の災害対策本部に協力して,観光地の放射線量を測定.最近,テレビゲーム好きの息子が,「外で遊びたい」と言い出したので,子供にも手伝わせた.
 測定した地域は,自然にあふれて,なかなかいい場所だと感じた.多くの観光客に来ていただきたいものだ.

2011年05月27日(金)
文科省,年間1ミリシーベルト以下を最終目標に(報道メモ)
 認可外保育施設については,どこの省庁が積極的な支援をしてくれるのかわからず,勉強中.厚労省が指導しているようだが,認可外施設で乳幼児が受ける放射線量の基準は,文科省の校庭での基準と同じなのであろうか.校庭と室内は,場所が違うので,室内の放射線量には基準がないのかもしれない.

2011年05月26日(木)
0歳児を預かる保育施設への放射線量低減対策を望む
 テレビや新聞では,学校の校庭における放射線量の基準や,表土除去に関心が向いている.しかし,私が,今まさに対応が必要であると考える施設は,乳幼児(0歳児)を預かっている保育施設だ.
 小学校についても放射線量低減の対策が必要であるのは間違いない.しかし,現在,小学校では屋外活動が制限されており,校庭での被ばくについて対策がされている.また,鉄筋コンクリートの校舎内では,コンクリートが外部からくる放射線をかなり防いでくれるため,室内の放射線量はかなり低くなっている.
 放射線の影響については,細胞分裂が活発な幼い子供ほど心配が大きい.実際の危険性はほとんどないかもしれないが,それでも0歳児が受ける放射線量はできる限り低く抑えるべきである.
 0歳児を預かる保育施設では,規模が小さく,木造の建物を使用している場合がある.木造の建物では,放射線を防ぐ効果はコンクリートほどはなく,建物の周囲から来る放射線量が高くなる場合がある.つまり,現実の問題として,小学生が学校での生活で受ける放射線量よりも,乳幼児が施設の室内で受ける線量の方が高くなっている状況がある.
 私立の施設では,自治体からの支援を十分には期待できない.しかし,現状を踏まえて優先度を考えれば,このような保育施設のへの支援が必要だ.

2011年05月24日(火)
幼稚園,保育園における放射線量の低減対策について
 今週も,時間を見つけて認可外保育園などの放射線測定を行っている.保育園では,ゼロ歳児から子供たちを預かっていることを知った.小さな子供のいる環境ではできるだけ放射線量を減らしたい.そのために必要な対策は,園舎周囲の地面(道路を含む)からの放射性物質の除去である.室内で測定される放射線のほとんどは,建物の周りの地面からきている.室内には放射性物質はほとんどない.したがって,建物まわりの表土を除き,土以外の場所は地面を洗うことが,放射線量の低減には最も効果がある.郡山市が行っている表土除去も,除去後には屋内の放射線量が低減している.特に木造の場合や,足元まである大きな窓がある施設では,本気で放射線量を低減させようと考えると,このような対策が必要になる.
 窓ふきや室内の掃除には放射線量低減の効果は,ほとんどない.なぜなら,そこには,放射線を放出する源(線源)となる放射性物質がないからだ.放射線の基本的な性質については,一般の人々にはわかりづらいところがあるようだ.このようなことについても,児童施設を回りながら少しずつ説明していきたい.

郡山市,追加の校庭表土除去(報道メモ)
 新たに校庭の表土を削るのは、郡山市の小中学校20校と8つの保育所。保育所と小学校では一時間あたり1.5マイクロシーベルト以上、中学校では一時間あたり2マイクロシーベルト以上と、国の基準(一時間あたり3.8マイクロシーベルト)よりも厳しい条件で行うという。

放射線量計の無料貸し出しに父母殺到(報道メモ)
 市民グループが線量計の無料貸し出しを始めたところ、申し込みが殺到し途中で受け付けを打ち切ったそうだ。
 幼稚園、保育園では、線量計の配布がなく、なんとか線量計を手に入れようとご苦労されている。また、一般家庭においても、放射線への不安は消えておらず、自宅や周辺での放射線量を知りたいと考える方々も多いと感じる。

2011年05月22日(日)
中通りからの疎開(報道メモ)
 放射線不安から疎開をする人も少なくない。報道によると、小中校で福島市206人, 二本松市27人, 須賀川18人, 伊達市18人, 白河市17人, 本宮市16人とのこと。郡山市についてはデータなし。
 園児については、福島市、郡山市で少なくとも、667人が休・退園。中通り地方から疎開した乳幼児は、1000人規模に達している可能性が高い。

2011年05月19日(木)
幼稚園での測定
 昨日から幼稚園での放射線量測定をはじめた。仕事の後や,早朝の空いた時間を利用しての作業。測定はあくまで準備で,可能な除染作業へつなげなければ意味がない。現場に行くと,実際の作業の問題点が見えてくるので,その問題を解決できるよう考えていきたい。とはいえ,容易に除染可能な場所もあるので,まずは,そこから手をつけるしかない。

2011年05月17日(火)
放射線量の測定と除染の支援先の募集(郡山市内のみ)
 私立の幼稚園では,文科省や県からの放射線量計の貸し出しがないとわかった.郡山市内の幼稚園,託児所などで放射線量の測定を希望される場合は連絡をいただきたい.可能な範囲で,詳細な測定をさせていただければと考えている.また,除染作業についてもお手伝いさせていただきたい.(とはいえ,時間的な制約もあるので,すべての要望にはお答えできない場合もありますので,その点はご容赦いただきたい.)

2011年05月16日(月)
久しぶりの講義
 地震の影響で学校の開始が遅れ,今日から私の担当する講義がはじまった.月曜の朝の1校時なので,眠そうな学生もちらほら.こちらから話しかけても反応はいまいちだが,これはいつものこと.これで,いつもの新学期がはじまったかな.

2011年05月14日(土)
中学校の校庭での部活動がはじまる
 自宅前の中学校では,朝から校庭で野球をする姿が見られる.管理人さんに聞くと,昨日から校庭で部活動をしていたようだ.体の成長と健康には運動は必要.子供たちが運動不足にならないような工夫が必要だ.

2011年05月13日(金)
6億円強盗された警備会社って
 朝、テレビのニュースで6億円が強盗されたニュースが耳に入る。お金は警備会社から盗まれ、その会社は過去にも2度強盗にあっているそうだ。なんとも不用心な警備会社だ。
 テレビが語ったその警備会社の名前は、私には聞き覚えのあるものだった。それは、今から20年ほど前、私がアルバイトをしていた警備会社。私は、金庫や現金輸送車を警備したことはないが、主に競馬場や競輪場の警備のアルバイトをしていた。私は新宿の場外馬券売り場で土日に働くことが多かった。この馬券売り場の周辺では時々、血まみれで倒れている人などがいて、あせって無線で応援要請をしたものだ。年末の築地市場で、夜通しマグロの警備をしたこともある。高級なマグロを奪われることなく、警備が終了したので良かった。
 今日は、震災にも、原発事故にも関係のない話になってしまった。この前募集したバンドメンバーについて、メンバーなど一人も集まっていないが、バンド名を公募したらどうかというご意見をいただいた。どうでもいいことだが、バンド名募集中ということにする。正直言って、今の私は、音楽よりアニメの方が面白いと思う。福島の復興のためには、音楽イベントではなく、アニメだ。大規模なアニメフェアを、お願いしたい。中通りの放射能汚染地域に等身大のエヴァンゲリオンを全機建造してもらいたい。

2011年05月12日(木)
文科省が汚染地図を公表
 下の図は文科省が公表した汚染地図のうち、地表に含まれる放射性セシウム(134と137)の量を参考に私が作りなおしたもの(この図は正確ではないので、詳細は文科省の報告をご覧ください)。
 汚染の状況は、私が予想していた分布に良くあっている。これまで、このページで嘘を伝えてなかったことについては安心したが、中通りの汚染については困ったまま。おそらく、政府からは「郡山市では避難の必要なし」と言われるだろうが、住んでいる我々は、まったく安心できない。

2011年05月11日(水)
地震から2カ月
 3月11日の地震から2ヶ月が経過。正直、このホームページを更新するのは、地震から1ヶ月後の4月11日でやめるつもりだった。郡山市は地震の被害はあるものの、命に関わる被害は、最小限にとどまった。地震から1ヶ月が経過した頃、郡山市ではガソリンや物資の供給の不安は急激に解消し、市内の人々の営みは順調に地震前の状態に方向付けられていると感じた。
 しかし、地震から1ヶ月が経過したころ、福島県の中通り地域の放射能汚染を認識した。きっかけは、福島県災害対策本部が発表した小中学校校庭での放射線量のデータ。原発事故の直後、県が発表した環境放射能の測定値は、郡山市のほうが福島市よりもかなり小さかった。しかし、これは、測定する位置の地面からの高さの違いが原因で、実際には、福島市と郡山市の中心部の値はほとんど同じと考えられた。
 中通りの土には、見過ごせない量の放射性セシウムが含まれている。私は、子供たちを守るためには、校庭の土壌汚染を改善してもらう必要があると思った。過去の論文を読んで勉強し、思いつく機関に電話をし、メールや手紙を書いた。そのうち、あるテレビ局から、校庭の土壌汚染の問題を聞きたいと連絡を受け、会う約束をした。その後、文科省が校庭の放射線の基準を発表。テレビ局の記者には、中通りの放射能汚染の実態と、学校校庭の放射能汚染は基準値を決めただけでは解決できない問題であることを伝えた。しかし、このことが報道でとりあげられることはなかった。中通りの汚染は報道にのせられないことだと感じた。この頃は、3時間程度しか寝られない日が続き、寝ても時差ぼけのように、2、3時間寝ると目がさえて寝れなかった。このころ、車の前のバンパーを外出先の駐車場でぶつけてしまった。修理したら、7万円かかった。この時期に、この出費は痛かった。
 4月27日に郡山市が校庭表土の除去作業をはじめてから、気持は次第に落ち着き。冷静に次の対処を考えられるようになった。しかし、放射能汚染の問題は、この先どうなるのか全くわからない。とりあえず、私はブラシを持って汚染と戦うことにする。

2011年05月10日(火)
保護者の不安は消えず

 放射線の健康への影響とその防護策について,インターネット上のブログやツイッターでのコメントと読むと,とても不安な気持ちになることがある.健康への悪影響も少し気になるが,一番心配なことは社会的な雰囲気.インターネットから感じる雰囲気は,放射線への大変な恐怖.実際の危険度と感じている恐怖心が適切にバランスしているかどうかはわからない(私には,現在の放射線量よりも学食の揚げ物のほうが健康への悪影響が大きいように感じる).しかし,放射線について,潜在的に強い恐怖を感じている人は非常に多いようだ.
 このような状況では,私は多くの人々が恐怖を感じる地域で子供を育てていることになる.恐怖のない地域の人から見れば,私はダメな父親だ.子供を大変な危険にさらして,私は保護者として失格だ.逃げればいいのかも知れないが,私には転校により子供に与える心的負担のリスクの方が大きく感じるためできない.
 現在,我々市民は地震や放射能汚染の実害だけだなく,社会的な雰囲気に翻弄されている.しかし,国が我々を守ってくれるわけではない.なぜなら,公には我々は安全な地域に住んでいるから.このギャップが我々をさらに苦しめる.
 放射線に健康を害される前に,社会的圧力が福島県民の心と体の健康を奪うのではないか.それが心配だ.私には,具体的な解決策があるわけではない.しかし,このような不安な気持ちを心に留めず,外に出すことも必要であると思う.
 保護者としての私が,福島県の教育委員会にお願いしたいことは,県内の学校の保護者へのアンケートの実施だ.アンケートにより,放射線や震災被害の不安の実情を把握することは意味があると思う.近年の統計調査を見れば,心のケアが日本人の生命を守るために重要であることがわかる.

「あらゆる場所検討」と文科相(報道メモ)
 校庭から除去された放射性物質を含む表土の移送先について,高木義明文部科学相は記者会見で、「原発のサイトに(移送するべきだ)との意見があるのは事実.政府としてもありとあらゆる所を検討している」と述べたそうだ.つまり,福島第1原発などの東京電力の敷地内への運ぶことも検討しているらしい.文部科学相は「いずれにしても早く調整を図っていきたい」と検討を急ぐ考えを強調.
 問題は,校庭表土だけでなく,家の庭も同じだと思う.まとめて,なんとかしてもらいたい.

2011年05月09日(月)
バンドのメンバー募集について
 5/7の記事で,バンドのメンバー募集をしたところ,お問い合わせをいただいた(正直,冗談のつもりだったが).まずは,パートについて説明すると,ビデオでは私はヴォーカルとギターの担当.曲と詩はすべて自作(昔の曲).本当にバンドを一緒にやってくれるのであれば,ドラム,ベース,ギターなどをやってもらいたい.とはいえ,私はもう禿げおやじになったので,ステージの真ん中はヴィジュアル的に耐えられないかもしれない.真ん中には,別のヴォーカルか,ダンサーか,手品師なんかを入れたらいいかも.
 昨日,遠藤ミチロウさんが8月にチャリティーイベントを福島で開催することを発表した.遠藤ミチロウさんは私が高校生のときに影響を受けたアーティストの一人.福島出身とは知らなかった.それほどメジャーではないので,ほとんどの人は知らないと思う.私としては,思いがけず名前を聞いたので,とても懐かしい気持ちになった.


官房長官会見「1ミリシーベルトに近づけた方がいい」(報道メモ)
 午前11時すぎの枝野官房長官会見で,記者からの質問「校庭の土の問題について、政府としてどう対応するのか」に対し,
「学校の校庭については何度も申し上げているが、20ミリシーベルトを容認しているわけでも、20ミリシーベルトに達する可能性が高いわけもでない。ただ、できるだけ1ミリシーベルトに近づけた方がいいということの中で、校庭の土についても、それが現実的に早い段階でできる方法については自治体と相談しながら、いろいろと検討している」
と述べ,さらに,
「現実的にどういうやり方をすれば年間1ミリシーベルトに近づくのかというやり方については、さまざまなことを地元自治体を通じて相談、検討しているということだ」
とコメント.

2011年05月08日(日)
校庭汚染浄化のための上下置換工法を文科省が検証(報道メモ)
 文部科学省が,校庭の放射能汚染を解決するため「上下置換工法」の検証を行った.
 この上下置換工法とは,放射性物質を多く含む表土と,放射性物質をほとんど含まない深い場所の土を入れ替えること.別の場所に汚染土壌を移す必要なないところがメリット.今回,福島大学付属中学校と同幼稚園で実施.効果があることが確かめられた.
 しかし,私の個人的な目標は原発事故前の状態,もしくは,年間に受ける放射線量が積算で1ミリシーベルトを下回るレベル.郡山市中心部のように,アスファルト上でも,放射線量が1時間当たり1マイクロシーベルト前後ある地域では,せめて,学校や公園だけでも,毎時0.1マイクロシーベルトを下回るようにしたい.
 上下置換工法では,その後,さらなる汚染除去をすることが難しくなるデメリットがある.郡山市の校庭表土は,放射線量がやや高くても,非常に危険なレベルではなので,せめて表土だけでも,別の場所に埋めて欲しい.その後に,上下置換工法などをし,さらに,新しい土を敷くなどして,十分に放射線量を低下させるほうが良いと思う.放射能汚染を克服し,「奇跡の福島」と呼ばれることを目指してほしい.

2011年05月07日(土)
郡山市が校庭の表土除去後の放射線量を発表(これ
 校庭の表土除去により,表土に多く含まれている放射性物質を取り除くことができる.結果として,表土除去された校庭の放射線量は減少.しかし,まだ,平時の年間許容量1mSvを下回るレベルではない.
 3/11の地震前であれば,自宅の前の中学校のグランドで,土曜や日曜日でも朝早くから野球部の練習や試合風景があった.しかし,今では野球部員の姿はない.郡山市の教育委員会の方針では,校庭の放射線量が文科省や市独自の基準値以下の学校でも「体育など屋外での活動を1時間以内、部活動を2時間以内」としている.こんな状態は,子供を持つ親としては,やりきれない気持ちになる.
 余談ではあるが,郡山市教育委員会の保護者あての文書には「シュミレーション」とある."simulation"は,カタカナ読みすると「シミュレーション」.「シュミ」じゃなくて,「シミュ」と,私が学生時代の恩師に言われたことを思い出した.そのころ,私は先生に対し「将来はアーティストになるので,勉強や研究は趣味です」といっていた.結局は夢破れて,福島で地震と原発事故を体験することになった.しかし,まだ,あきらめるのは早すぎるので,新曲を作ることにする.バンドメンバー募集中(昔やってたバンド).

2011年05月02日(月)
校庭の土壌撤去や処分、国が支援を検討(報道メモ)
 5/1に福島市など県内の6自治体の首長が高木義明文部科学相を訪ね、校庭の土壌処理法の基準提示や費用支援などを求める要望書を提出したのを受け、高木文部科学相は2日の閣議後会見で自治体が行う土壌撤去への国の支援のほか、取り除いた土の処分方法についても検討を始めたことを明らかにした。

内閣府原子力安全委員会委員長,文科省の対応は不十分との認識(報道メモ)
 内閣府原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹委員長が会見.放射能汚染された校庭の問題について,「(校庭の放射線量が1時間あたり3・8マイクロ・シーベルトの)基準を下回ったら、あとは文部科学省は何もしません、という誤解を生むような発信をしていたら、福島県内の保護者が憤慨するのは当たり前だ」と述べ、文科省の対応が不十分だとの認識を示した。まだらめ委員長は、放射線量の測定だけでなく、土壌や空気中の放射性物質の濃度も測定し、対策を示すよう同省に求めた。

科研費の審査結果に安堵
 関係者の皆さんすいませんでした,ちゃんと本職もがんばります.

2011年05月01日(日)
除染に挑戦
 自宅の共用部の外廊下を水洗いし,除染効果の検証(除染とは放射能汚染を取り除くこと).この廊下には防水シートが張られている.放射線量率は屋外に最も近い手すりの前の床が最も高く,住居の入り口近くでは,室外でも室内とほぼ同じ毎時0.1マイクロシーベルト前後か,それ以下.つまり,雨で汚れた可能性のある場所の放射線量率が高くなっている.
 今回は水をかけてブラシでこするのみ.廊下と手すり側面を洗った.廊下の床の4点で計った平均値を比べると,洗浄前は毎時0.45マイクロシーベルト,洗浄後は毎時0.22マイクロシーベルトになった.このことから,水洗いでも放射性物質はある程度とれることがわかる.
 とはいえ,放射性物質は水に流されて移動しただけで,消えたわけではない.汚水処理やごみ処理でも,今後は放射性物質を気にしなくてはならなくなる.誰かに,汚染ごみの行き先をはっきり決めてもらいたい.

共用部の外廊下.
奥に見える黒い盛土は
行き場のない校庭表土.


使用したブラシ

水洗い後

注意:各値は正確ではないが,放射線量率が下がることは確か

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